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 この判例集は,公刊物,雑誌,最高裁判所HP,兵庫県弁護士会消費者問題判例検索システム,消費者契約法に関心のある方々からの情報提供等により,消費者契約法に関連する判例を集め,一覧にしたものです。記載内容については正確を期しているつもりですが,これを保証するものではありません。詳しくは原典にあたるなどして確認をしてください。
 掲載内容について,誤り等を見つけられた場合には,当事務所までご一報いただければ幸いです。
 また,消費者契約法に関するこんな判例を見つけた,あるいはこんな判例を獲得した!という方は,是非情報を提供していただきたく,よろしくお願いいたします。

◆ H15.10.28大阪地裁判決

2010年5月16日 公開

平成14年(ワ)第9603号学納金返還請求事件
判例タイムズ1147号213頁
裁判官 森宏司,横山巌,三輪睦
控訴審 H16.05.20大阪高裁判決

【事案の概要】
大学合格後,入学を辞退した受験生が,前納した入学金及び授業料の返還を求めた。消費者契約法施行前の事例。

【判断の内容】
①在学契約は準委任ないし類似の無名契約であるとした上で,②入学金について「入学資格を得た対価」として,③授業料については,不返還特約は公序良俗に 反しないとし,④後援会等については,学校以外の団体に帰属し,学校に対する返還請求はできないとして,各返還義務を否定した。

◆ H15.10.24神戸地裁尼崎支部判決

2010年5月16日 公開

平成13年(ワ)第874号不当利得返還等本訴請求事件,平成14年(ワ)第470号受講料等反訴請求事件
兵庫県弁護士会HP,消費者法ニュース60号58頁,214頁
裁判官 安達嗣雄
控訴審 H16.07.30大阪高裁判決

【事案の概要】
易学受講契約及びこれに付随する契約(改名・ペンネーム作成,印鑑購入)について,勧誘方法が違法・不当であることを理由として契約の取消しを主張し,既払金の返還を求めた。

【判断の内容】
易学受講契約について,4条3項2号により,付随契約について4条1項2号によりそれぞれ取消しを認めた。
①法4条3項2号の「当該消費者を退去させないこと」とは,物理的であると心理的であるとを問わず,当該消費者の退去を困難にさせた場合をいう。
②消費者の運勢や将来の生活状態は,法4条1項2号にいう「将来の変動が不確実な事項」にあたる。

◆ H15.10.23東京地裁判決(2)

2010年5月16日 公開

平成14年(ワ)第22807号不当利得返還請求事件
最高裁HP
裁判官 齋藤隆,小川直人,鈴木敦士

【事案の概要】
私立中学入学手続後,入学を辞退した受験生が,前納した入学金及び授業料等の返還を求めた。消費者契約法施行前の事例。学納金不返還条項が公序良俗違反か否かが争われた。

【判断の内容】
① 在学契約について,準委任契約又は同契約に類似した無名契約ではなく,教育法の原理及び理念により規律されることが予定された継続的な有償双務契約としての性質を有する私法上の無名契約であるとした。
② 入学金について,入学手続上の諸費用に充てられるほか,在学契約上の地位の取得についての対価として,返還義務を否定した。
③ 入学辞退について,民法651条1項の適用ないし類推適用を否定しつつ,受験生側からの自由な解除を認めた。
④ 授業料の不返還合意は,在学契約を締結した受験生の窮迫・軽率・無経験などに乗じて,はなはだしく不相当な財産的給付を約束させる行為に該当すると認 められる場合に限り公序良俗に反するものとして無効になると解すべきであるとし,本件不返還合意については公序良俗に反しないとして返還義務を否定した。

◆ H15.10.23東京地裁判決(1)

2010年5月16日 公開

平成14年(ワ)第20642号,23679号,24245号,平成15年(ワ)第1738号各不当利得返還請求事件
最高裁HP,判例時報1846号29頁
裁判官 齋藤隆,小川直人,鈴木敦士
控訴審 H17.02.24東京高裁判決(2)
上告審 H18.11.27最高裁判決(2)

【事案の概要】
大学合格後,入学を辞退した受験生が,前納した入学金及び授業料等の返還を求めた。

【判断の内容】
① 在学契約について,準委任契約又は同契約に類似した無名契約ではなく,教育法の原理及び理念により規律されることが予定された継続的な有償双務契約としての性質を有する私法上の無名契約であるとした。
② 入学辞退について,民法651条1項の適用ないし類推適用を否定しつつ,受験生側からの自由な解除を認めた。
③ 入学金について,入学手続上の諸費用に充てられるほか,在学契約上の地位の取得についての対価として,返還義務を否定した。
④ 大学が2条2項の「法人」にあたるかについて,情報の質及び量並びに交渉力に格差のある大量的契約の当事者については公益性を問うことなく規制の対象とするのが同法の趣旨であると指摘し,法人に含まれるとした。
⑤ 「平均的な損害の額」(9条1号)の立証責任は事業者側にあるとした。
⑥ 授業料を返還しないとの特約について,4月1日より前に入学を辞退した者について,9条1号により無効であるとして返還を命じた。4月1日以降の入学辞退者については,授業料の返還を否定した。

◆ H15.10.23大阪地裁判決

2010年5月16日 公開

平成14年(ワ)第9600号学納金返還請求事件
判例タイムズ1148号214頁
裁判官 塚本伊平,金子隆雄,小山恵一郎

【事案の概要】
専門学校合格後,入学を辞退した受験生が,前納した入学金及び制服代金等の返還を求めた。

【判断の内容】
① 在学契約について,学生が被告に対して,教育の提供等という事務を委任することを本質的要素とする有償双務契約であり無名契約であるとした。
② 入学金について,その入学手続を完了した時点において,被告学校に入学できることとなった資格ないし地位の対価として支払われるもので,いわば権利金的性質を有するものとして,返還義務を否定した。
③ 制服代金について,在学契約と制服の売買契約とは別個独立の契約であり,独立の解除事由が主張されていないとして,返還を認めなかった。

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