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「不当勧誘」カテゴリー|消費者契約法判例集

◆ H15.05.13千葉簡裁判決

判決年月日: 2003年5月13日

平成14年(ハ)1312号,1313号貸金請求事件
消費者法ニュース65号28頁
裁判官 井上隆義
控訴審 H15.10.29千葉地裁判決
上告審 H16.02.26東京高裁判決

【事案の概要】
貸金業者の保証人に対する保証債務履行請求。実質的借主が誰であるか,主債務者の支払能力,融資金の使用目的及び弁済金の支払い方法について,虚偽の事実 を主債務者から告げられ,保証人が誤信して保証人となった,貸金業者はその事情を知っていたとして,第三者による詐欺(民法96条2項)による取消しを主張した。

【判断の内容】
主債務者(第三者)による欺罔行為により,実質的な借主が別人であることを知らなかったこと,貸金業者担当者がそのような本件背景事情を単に知っていたと いう以上に相当程度に関与していたことを認定し,民法96条2項の要件を満たすとして,第三者による詐欺取消しを認め,貸金業者の請求を棄却した。

◆ H15.11.07大阪地裁判決(2)

判決年月日: 2003年11月 7日

平成14年(ワ)第6370号学納金返還請求事件
最高裁HP
裁判官 中村隆次,宮武康,籔崇司

【事案の概要】
一般入学試験による大学合格後,入学を辞退した受験生が,前納した入学金及び授業料等の返還を求めた。

【判断の内容】
①本件在学契約は消費者契約である。②入学金については「入学資格を得た対価」として返還義務を否定した。③法9条1号の平均的な損害に関する立証責任について,消費者が負担するとした上で,本件では平均的損害は0であるとして,授業料を返還しないとの特約は9条1号により無効として返還を命じた。

◆ H15.10.29千葉地裁判決

判決年月日: 2003年10月29日

平成15年(レ)第38号貸金請求控訴事件
兵庫県弁護士会HP,消費者法ニュース65号32,159頁
裁判官 小林正,佐久間政和,鎌形史子
第1審 H15.05.13千葉簡裁判決
上告審 H16.02.26東京高裁判決

【事案の概要】
貸金業者の保証人に対する保証債務履行請求。実質的借主が誰であるか,主債務者の支払能力,融資金の使用目的及び弁済金の支払い方法について,虚偽の事実 を主債務者から告げられ,保証人が誤信している状態にあることを知りながら,あえてこれを告げずに保証契約を締結させた貸金業者の行為が不実告知にあたる として,保証契約について4条1項1号による取消しを主張した。

【判断の内容】
① 本件連帯保証契約における主債務者及びその支払能力,融資金の使用目的及び弁済金の支払方法は4条1項1号の重要事項にあたる。
② これらについて主債務者から虚偽の説明を受け保証人が誤信していることを知りながら,あえて沈黙して保証契約を締結させた貸金業者の行為は不実告知に当たる。
として,不作為による不実告知を認めて4条1項1号による取消しを認め,貸金業者の請求を棄却した。

◆ H15.10.24神戸地裁尼崎支部判決

判決年月日: 2003年10月24日

平成13年(ワ)第874号不当利得返還等本訴請求事件,平成14年(ワ)第470号受講料等反訴請求事件
兵庫県弁護士会HP,消費者法ニュース60号58頁,214頁
裁判官 安達嗣雄
控訴審 H16.07.30大阪高裁判決

【事案の概要】
易学受講契約及びこれに付随する契約(改名・ペンネーム作成,印鑑購入)について,勧誘方法が違法・不当であることを理由として契約の取消しを主張し,既払金の返還を求めた。

【判断の内容】
易学受講契約について,4条3項2号により,付随契約について4条1項2号によりそれぞれ取消しを認めた。
①法4条3項2号の「当該消費者を退去させないこと」とは,物理的であると心理的であるとを問わず,当該消費者の退去を困難にさせた場合をいう。
②消費者の運勢や将来の生活状態は,法4条1項2号にいう「将来の変動が不確実な事項」にあたる。

◆ H15.10.03大津地裁判決

判決年月日: 2003年10月 3日

平成14年(ワ)第540号損害賠償請求事件
最高裁HP,消費者法ニュース58号129頁
裁判官 山口芳子

【事案の概要】
パソコン講座の受講生が,厚生労働省の教育訓練給付制度を利用して受講することを希望していたが,講座運営者の説明不足のために同制度を利用できなかったとして,不法行為に基づき受講料相当の損害金等の支払を求めた。

【判断の内容】
① 消費者契約法施行前(平成13年2月28日に受講申し込み)の事案であったが,同法1条,3条1項及び4条2項の趣旨を根拠として,事業者は取引上の信義則により適切な告知・説明義務を負うとして,損害賠償の一部を認容した。
② 損害について,受講料全額ではなく,給付制度が利用できれば得られたであろう給付金額部分のみを損害として認め,かつ,受講申し込みの際,給付制度を利用して受講することを申し出ていないことから3条2項の趣旨及び公平の見地から2割を過失相殺した。

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