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「2013年」アーカイブ|消費者契約法判例集

◆ H25.02.19東京地裁判決

判決年月日: 2013年2月19日

国セン発表情報(2013年11月21日公表)

【事案の概要】
 消費者である原告が、被告の発行する社債を購入した際、社債を購入する消費者にとって重要な事項である社債管理者の設置の有無について、被告がこれを設置していないという原告にとって不利益な事実をあえて告げておらず、原告はこのことを告知されていれば本件社債を購入することはなかったとして、法4条2項に基づき本件契約の申込みの意思表示を取消し、被告に対して不当利得返還請求をした。また、被告は、原告による法4条2項に基づく取消しの主張を争っているにもかかわらず原告に約束した本件の社債の利息を支払わないため、原告は契約を解除するとの意思表示をした。

【判断の内容】
 被告が社債管理者を設置していないことを原告に告げなかったことと、原告の本件社債購入申込みの意思表示との間には因果関係が認められないから、法4条2項に基づく原告の主張には理由がない。被告は、原告が社債権者であることを認め、原告による法4条2項に基づく取消しの主張を争うにもかかわらず、約束した利息の支払をしないことは、被告の債務不履行と認められ、契約解除による損害賠償として原告に購入代金相当額を支払う義務があるとして、原告の請求を認容した。

◆ H25.01.25大阪高裁判決(H25.02.05更正決定)

判決年月日: 2013年1月25日

平成24年(ネ)第281号解約金条項使用差止請求、解約金請求、解約金返還請求、不当利得返還請求控訴事件、平成24年(ネ)第941号 同附帯控訴事件
消費者庁HP(PDF)判決写し(PDF、京都消費者契約ネットワークHP)、判例時報2187号30頁
裁判官 山田知司、水谷美穂子、和久田道雄
適格消費者団体 京都消費者契約ネットワークHP
事業者 株式会社セレマ、株式会社らくらくクラブ
第1審 H23.12.13京都地裁判決

【事案の概要】
適格消費者団体が冠婚葬祭の相互扶助や儀式設備の提供等を業とする株式会社セレマ及び旅行業や相互扶助的冠婚葬祭の儀式施行に関する募集業務等を業とする株式会社らくらくクラブに対し、①被告セレマ及び被告らくらくが消費者との間で締結している互助契約又は積立契約において、それぞれ契約解約時に支払済金額から「所定の手数料」などの名目で解約金を差し引くとの条項を設けていることに関し、同条項は消費者契約法第9条第1号又は同法第10条に該当するものであり、消費者に対し解約金を差し引くことを内容とする意思表示を行わないこと、②①が記載された契約書雛形が印刷された契約書を破棄すること、③従業員らに対し、①の意思表示を行うための事務を行わないこと及び②の契約書の破棄を指示することを求めた事案の控訴審。

【判断の内容】
(セレマについて)
① 本件互助契約は、消費者が将来行う冠婚葬祭に先立って、所定の月掛金を前払いで積み立てることにより、消費者は冠婚葬祭の施行を受ける権利を取得し、被告セレマは、消費者の請求により冠婚葬祭の施行をする義務を負う役務提供契約であって、同被告は、消費者から冠婚葬祭の施行の請求を受けて初めて、当該消費者のために冠婚葬祭の施行に向けた具体的な準備等を始めるものである。すると、具体的な冠婚葬祭の施行の請求がされる前に本件互助契約が解約された場合には,損害賠償の範囲は原状回復を内容とするものに限定されるべきであり、具体的には契約の締結及び履行のために通常要する平均的な費用の額が、法第9条第1号の「平均的な損害」となるものと解される。
② 平均的な費用(経費)の額というのは、現実に生じた費用の額ではなく、同種契約において通常要する必要経費の額を指すものというべき。ここでいう必要経費とは、契約の相手方である消費者に負担させることが正当化されるもの、すなわち、性質上個々の契約(消費者契約)との間において関連性が認められるものを意味するものと解するのが相当である。
③ 本件互助契約において「平均的な損害」に含まれるものは、個々の契約との関連性が認められ、会員の管理に要する費用として同業他社でも通常支出しているものと考えられる、月掛金を1回振り替える度に被告セレマが負担する振替手数料58 円と振替不能となった場合の通知の送付費用2円を合わせた60 円、並びに年2回の「全日本ニュース」及び年1回の入金状況通知の作成・送付費用14.27 円(1件月当たりの金額1年当たりの金額)ということになる。
④ したがって、被告セレマは、消費者との間で、冠婚葬祭の互助会契約を締結するのに際し、消費者が冠婚葬祭の施行を請求するまでに解約する場合、解約時に支払済み金額から「所定の手数料」などの名目で、60 円に第1回目を除く払込みの回数を掛けた金額及び14.27 円に契約月数契約年数を掛けた金額を超える解約金を差し引いて消費者に対し返金する旨を内容とする意思表示を行ってはならない。

◆ H25.01.15東京地裁判決

判決年月日: 2013年1月15日

国セン発表情報(2013年11月21日公表)

【事案の概要】
 証券会社である被告から転換社債型新株予約権付社債を購入した原告が、社債の購入契約が錯誤または公序良俗違反により無効であると主張して不当利得の返還を請求し、また、被告の従業員に虚偽説明、断定的判断の提供または説明義務違反があったと主張して債務不履行または不法行為に基づく損害賠償を請求した。

【判断の内容】
 錯誤無効、公序良俗違反、被告の従業員による虚偽説明、説明義務違反について否定した。また、社債の売却についてたずねた原告に対して断定的判断の提供を行ったとの主張についても否定し、原告の請求を棄却した。

◆ H24.09.18東京地裁判決

判決年月日: 2012年9月18日

平成24年(レ)第547号キャンセル料請求差止め請求控訴事件
ウエストロー・ジャパン
裁判官 三村晶子、大嶋洋志、行川雄一郎

【事案の概要】
 会社の従業員(控訴人)が、会社が締結している福利厚生サービス会社(被控訴人)が提供する、提携ホテル割引サービスを利用して、提携ホテルの宿泊予約をしたが、宿泊予定日の7日前にキャンセルしたところ、被控訴人からキャンセル料として宿泊料金の50%を請求されたもの。9条1号により無効となるかが争われた。

【判断の内容】
 以下の理由から、9条1号にはあたらないとして、キャンセル料の請求を認めた。
① 本件キャンセル料の契約当事者は控訴人と福利厚生サービス会社(被控訴人)であり、ホテルではない。事業者が消費者契約法の適用を免れる目的で消費者との間に形式的第三者を介在させたというような特段の事情があれば格別、単に事業者が広く顧客を獲得するために他の事業者と提携をしたというだけでは、その両者を一体として消費者契約法上の事業者にあたると解することはできない。
② 福利厚生サービス会社(被控訴人)とホテルとの間でのキャンセル料の取り決めがあり(これ自体は消費者契約法の適用はない)、控訴人が被控訴人に支払うとされるキャンセル料とは連動しており、ことさらに被控訴人独自に高額のキャンセル料を定めたものではないから、そのまま平均的損害と認められる。
③ なお、本件ホテルが隣接するテーマパークの知名度や人気の高さから、宿泊予定日の7日前にキャンセルがされたとしても宿泊予定日までに新たな宿泊予約が行われる可能性が高いこと、他の著名なホテルでは2日前より前にはキャンセル料の支払い義務の定めがないことからは、ホテルに生じる平均的損害の額については50%を相当程度下回るのではないかとの疑念があり、直接ホテルと宿泊予約をした場合には9条1項の関係で問題となる余地がないではない。しかし、控訴人はホテルと直接契約をしたものではなく、ホテルと被控訴人との契約は消費者契約ではないからホテルと被控訴人との間のキャンセル料特約は消費者契約法によって無効となることはないし、他にこれが無効であることを伺わせる事情はない。そして、本件宿泊予約にかかる契約の当事者が控訴人と被控訴人で有り、被控訴人がホテルに本件キャンセルにかかるキャンセル料の支払義務を負う以上、本件キャンセル料規程が9条1号により無効ということはできない。

◆ H24.08.27東京地裁判決

判決年月日: 2012年8月27日

平成22年(ワ)38688号損害賠償等請求反訴事件
ウエストロー・ジャパン
裁判官 前澤功

【事案の概要】
 建物賃貸借契約についての敷金返還等請求。契約終了日までに明け渡さない場合、終了日の翌日から明渡完了の日まで賃料等相当額の倍額を支払うとの合意が9条1号により無効となるかが争われた。

【判断の内容】
 建物の貸主に生ずべき平均的な損害の額は賃料の限度と推認でき、これを超える損害が生じることを窺わせる特別な事情も見当たらないから、合意のうち月額40万円(1カ月の賃料)を超える部分は9条1号により無効であるとして、敷金から控除する金額の一部を否定し返還請求を認めた。

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