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 この判例集は,公刊物,雑誌,最高裁判所HP,兵庫県弁護士会消費者問題判例検索システム,消費者契約法に関心のある方々からの情報提供等により,消費者契約法に関連する判例を集め,一覧にしたものです。記載内容については正確を期しているつもりですが,これを保証するものではありません。詳しくは原典にあたるなどして確認をしてください。
 掲載内容について,誤り等を見つけられた場合には,当法律事務所までご一報いただければ幸いです。
 また,消費者契約法に関するこんな判例を見つけた,あるいはこんな判例を獲得した!という方は,是非情報を提供していただきたく,よろしくお願いいたします。

◆ H23.12.21東京地裁判決

判決年月日: 2011年12月21日
2012年12月1日 公開

国セン発表情報(2012年11月1日公表)

【事案の概要】
 原告が、被告の従業員の勧誘に応じて仕組債および投資信託(本件商品)を購入したところ、勧誘の際、被告従業員による断定的判断の提供および重要な不利益事実の不告知があり、また、適合性原則および説明義務違反があったとして、法4条1項2号および法4条2項による取消しを主張し、不当利得返還等と不法行為による損害賠償等を選択的に請求した。

【判断の内容】
 原告が本件商品を購入する際、被告が、確実に利益が得られる旨の断定的判断を提供したとは認められない。また、被告は原告に対し、本件商品の内容及びリスクについて説明を行っており、不利益事実の不告知の事実も認められないとして、取消し事由はないと判断した。不法行為についても認められないとし、原告の請求を棄却した。

◆ H23.12.20京都地裁判決

判決年月日: 2011年12月20日
2012年2月4日 公開

平成23年(ワ)第1875号未公開株勧誘行為等差止請求事件
消費者庁HP(PDF)判決写し(PDF、京都消費者契約ネットワークHP)国セン発表情報(2012年11月1日公表)
裁判官 瀧華聡之、奥野寿則、堀田喜公衣
適格消費者団体 京都消費者契約ネットワーク
事業者 J・C・I投資事業有限責任組合

【事案の概要】
適格消費者団体が、投資事業として消費者と契約を行うJ・C・I 投資事業有限責任組合に対し、不当勧誘の差し止めを求めた事案。

【判断の内容】
特段の主張のない答弁書を提出しただけで欠席したため、請求原因事実に争いがないものとした上で、差止ができる範囲について以下のとおり判断した。
① 「未公開株式の購入を勧誘してはならない」との請求については、4条1項1号の不実告知をする場合に限り、当該未公開株式の客観的な価値と比較して、著しく異なる価額を告げて勧誘する行為の差止の限度で認めた。
② 「未公開株式の購入を勧誘するに際し、被告が内閣総理大臣の登録(金融商品取引法第29条)を受けておらず、金融商品取引業を行うことが法律上禁止されている者であることを告げずに勧誘をしてはならない」との請求については、不利益事実の不告知(4条2項)にあたるとして認めた。
③ 「第三者をして、消費者に対して、株式を購入できる者が限定されている旨を告げさせてはならない。被告は、第三者をして、消費者に対して、株式を買い取る旨を告げさせてはならない。」との請求については、あらかじめ購入できる者が限定されていないのに告げること、株式を買い取る具体的予定がないのに買い取る旨を告げる行為の差止の限度で認めた。

◆ H23.12.19大阪地裁判決

判決年月日: 2011年12月19日
2012年12月1日 公開

判例時報2147号73頁、金融商事判例1385号26頁、証券取引被害判例セレクト41巻80頁、国セン発表情報(2012年11月1日公表)

【事案の概要】
 原告は、被告の担当者から仕組債購入に関する勧誘を受け、これを購入した。その後、仕組債の発行体が米国法に基づく会社社更正手続適用を申請した。原告は、被告に対し、本件仕組債の購入契約は錯誤無効である旨、また、被告の担当者の勧誘が法第4条1項2号、同条2項に該当する旨、さらに、被告の担当者の勧誘が適合性原則違反、説明義務違反、断定的判断の提供に該当し、違法性を有し不法行為を構成する旨を主張して、民法715条ないし金融商品販売法5条に基づく損害賠償請求及び不当利得返還請求等をした。

【判断の内容】
 被告の担当者が断定的判断を提供したとまで評価することはできないし、勧誘の時点において不実告知があったと認めるには足りない。また、仕組債の発行体の信用不安が高まっていることや、仕組債の発行体の信用性が失われた場合には償還されないことがあることを告げていなかったことは事実であるが、担当者がそれらの事実を故意に告げなかったとは認められないことから、法4条1項2号および同条2項には該当しない。さらに、錯誤無効は認めなかったが、不法行為については説明義務違反があったとし、原告の請求を一部認容した(過失相殺3割)。

◆ H23.12.13京都地裁判決

判決年月日: 2011年12月13日
2012年2月4日 公開

平成20年(ワ)第3842号解約金条項使用差止請求事件、平成21年(ワ)第3478号解約金請求事件、平成23年(ワ)第1094号解約金返還請求事件、平成23年(ワ)第2581号不当利得返還請求事件
消費者庁HP判決写し(PDF、京都消費者契約ネットワークHP)国セン発表情報(2012年11月1日公表)、判例時報2140号42頁、金融商事判例1387号48頁、現代消費者法17号79頁
裁判官 瀧華聡之、奥野寿則、堀田喜公衣
適格消費者団体 京都消費者契約ネットワークHP
事業者 株式会社セレマ、株式会社らくらくクラブ
控訴審 H25.01.25大阪高裁判決

【事案の概要】
適格消費者団体が冠婚葬祭の相互扶助や儀式設備の提供等を業とする株式会社セレマ及び旅行業や相互扶助的冠婚葬祭の儀式施行に関する募集業務等を業とする株式会社らくらくクラブに対し、①被告セレマ及び被告らくらくが消費者との間で締結している互助契約又は積立契約において、それぞれ契約解約時に支払済金額から「所定の手数料」などの名目で解約金を差し引くとの条項を設けていることに関し、同条項は消費者契約法第9条第1号又は同法第10条に該当するものであり、消費者に対し解約金を差し引くことを内容とする意思表示を行わないこと、②①が記載された契約書雛形が印刷された契約書を破棄すること、③従業員らに対し、①の意思表示を行うための事務を行わないこと及び②の契約書の破棄を指示することを求めた事案。

【判断の内容】
いずれも、以下の理由から請求を認容した。
(被告セレマに対し)
① 9条1号にいう「平均的な損害」とは、契約の解除の事由、時期等により同一の区分に分類される複数の同種の契約の解除に伴い、当該事業者に生じる損害の額の平均値をいう。
② 一人の消費者と被告セレマとの間で締結される消費者契約である本件互助契約にあっては、「平均的な損害」の解釈にあたっても、一人の消費者が本件互助契約を解約することによって被告セレマに生じる損害を検討する必要がある。
③ 本件互助契約に関して消費者から冠婚葬祭の施行の請求があるまでにされた解約によって、月掛金を1回振替える毎に被告セレマが負担した58 円の振替費用をもって被告セレマに損害が生じているというべきであり、その限度を超える解約手数料を定める解約金条項は9条1号により無効である。
(被告らくらくに対し)
④ 不特定多数の消費者との関係での被告らくらくの業務維持及び販売促進のための費用については、一人の消費者による契約の解約にかかわらず、常に生じるものといえるため、「平均的な損害」には含まれない。
⑤ その他の費用については、当該一人の消費者が契約し、又は当該契約を解約することがなければ被告らくらくが支出することがなかった費用といえるため、「平均的な損害」に含まれうるが、本件においては上記費用の正確な数値が算定できない。
⑥ 本件積立契約においては、事務手数料として月額150円が被告らくらくに支払われており、外交員の集金手当、振替費用等は上記費用をもってまかなわれているとみるべきであり、解約手数料を徴収するとする解約金条項は9条1号により無効である。

◆ H23.12.12東京地裁判決

判決年月日: 2011年12月12日
2012年12月1日 公開

国セン発表情報(2012年11月1日公表)

【事案の概要】
 脱退被告と金銭消費貸借契約(本件契約)を締結した原告が、本件契約にかかる事務手数料条項が法10条により無効であること、本件契約締結時に事務手数料条項についてほとんど説明を行わなかったことは契約の重要事項について消費者の不利益となる事実の不告知に当たるため法4条2項により取消権を有すること、契約時、脱退被告の担当者6名から契約締結を迫られ、一時退出して再検討する機会を与えられないまま締結に至ったものであるため法4条3項2号により取消権を有すること等を主張して、貸付金の債権譲渡を受けた引受参加人に対し債務不存在の確認を求めた。

【判断の内容】
 事務手数料については、民法その他法律の任意規定の適用による場合に比べて消費者の義務を加重するというに足りる事実の主張はないとして、10条の該当性を否定した。また、契約締結時の事務手数料に関する説明については、契約証書にも明記され原告がこれを融資実行より前に受領していること、融資実行時に原告が事務手数料控除について疑問を持った形跡がないこと等を認定し、本件契約締結時に不利益事実の不告知があったとは認められないとして、法4条2項の該当性を否定した。さらに、契約締結時、原告が退去の意思を示したにもかかわらず、脱退被告担当者が退去させなかった事実は認められないとして、法4条3項2号の該当性も否定し、原告の請求を棄却した。

◆ H23.12.01東京地裁判決

判決年月日: 2011年12月 1日
2013年11月23日 公開

平成23年(レ)第1117号損害賠償請求控訴事件
LLI/DB、国セン発表情報(2013年11月21日公表)
裁判官 本多知成、秋元健一、鈴木美智子

【事案の概要】
 原告は、自己が経営するホームセンターで商品を購入した顧客に対し、商品の運搬のための自動車を1時間無償で貸与するサービスを行っていた。原告のホームセンターで商品を購入した未成年の被告は、自宅に商品を運搬するため、原告の軽トラックを借りて運転していたところ、ガードレールに接触させる事故を起こし、車両を損傷させた。そこで原告は、被告に対し、本件車両のリース解約料相当額の損害賠償を請求した。被告は、未成年者取消および本件車両の使用貸借契約の締結に当たっては、原告は被告に対し事故による損傷の場合、保険を適用せずに借用者に負担を求めることがあるなど顧客にとって重大かつ不利益な事実を告知しなかったことから消費者契約法4条2項による取消しを主張した。原審は、被告の未
成年者取消を認めたため、原告が控訴。

【判断の内容】
 本件契約締結の際、原告が被告に対し提示した「レンタル車使用についてのお願い」には、過失による破損、故障の修理費は顧客の負担となる旨記載されているのであって、車両保険を適用しないことを前提としている。したがって、重要事項について消費者の不利益となる事実を故意に告げなかったものと認めることはできないとして、法4条2項による取消しを認めなかった。未成年者取消についても、法定代理人の包括的な同意があったものとして取消しは認められないとして、原判決を取消し、原告の請求を認容した。

◆ H23.11.25広島高裁判決

判決年月日: 2011年11月25日
2013年11月23日 公開

平成23年(ネ)第348号損害賠償請求控訴事件
金融法務事情1966号115頁、金融商事判例1399号32頁、銀行法務21 752号51頁、銀行法務21 756号80頁、国セン発表情報(2013年11月21日公表)
裁判官 小林正明、古賀輝郎、野上あや
第1審 H23.04.26広島地裁判決

【事案の概要】
 被控訴人からユーロ円建て債券を購入して損失を被った控訴人が、当該債権を購入する際、被控訴人の勧誘行為に適合性原則違反、説明義務違反、断定的判断の提供があったとして、被控訴人に対し使用者責任による損害賠償を求めるとともに、本件売買契約は公序良俗違反、錯誤、詐欺、法4条違反に該当し、無効または取消し原因があると主張した。

【判断の内容】
 原審を支持して、法4条の断定的判断の提供には当たらないとした。

◆ H23.11.24京都地裁決定

判決年月日: 2011年11月24日
2011年12月3日 公開

平成23年(ヲ)第33号間接強制申立事件
決定写し(PDF、京都消費者契約ネットワークHP)
裁判官 大島雅弘
適格消費者団体 京都消費者契約ネットワーク
事業者 株式会社長栄
第1審 H21.09.30京都地裁判決
控訴審 H22.03.26大阪高裁判決

【事案の概要、判断の内容】
適格消費者団体が,不動産賃貸業及び不動産管理業を目的とする事業者である被告に対し,定額補修分担金条項が10条に反して無効であるとして,定額補修分担金条項を含む意思表示をすることの差止を認めた第1審判決に基づき、当該条項を含む意思表示をしたときは1回につき50万円の割合による金員を支払うとの内容の間接強制が認められた。

◆ H23.11.17東京地裁判決

判決年月日: 2011年11月17日
2012年12月1日 公開

平成23年(レ)第26号不当利得返還請求控訴事件
判例タイムズ1380号235頁、判例時報2150号49頁、現代消費者法19号73頁、消費者法ニュース91号186頁、国セン発表情報(2012年11月1日公表)国センHP(消費者問題の判例集)
裁判官 齊木敏文、日景聡、百瀬玲

【事案の概要】
 被控訴人が経営する旅館での宿泊を予約していた控訴人(権利能力なき社団)は、宿泊予定者の一部が新型インフルエンザに罹患したため宿泊を取消し、被控訴人に取消料(本件取消料)を支払ったが、本件取消料の合意は不成立であったこと、仮に成立したとしても取消料発生要件を満たしていないこと、本件取消料条項は法9条1項が規定する「平均的な損害」を超える取消料を定めるものであるから無効であること等を主張して、被控訴人に対し、不当利得に基づく利得金の返還等を請求した。原判決は、控訴人の請求を棄却したためこれを不服として控訴した。

【判断の内容】
 以下のように判示し、返還請求を一部認容した。
① 本件取消料については合意が成立しており、本件取消料発生要件の「お客様の都合」とは、旅行者側の事情によって取り消した場合を広く含むものであるから、本件において取消料発生の要件は満たされている。
② 権利能力なき社団が法2条の「消費者」に該当するかに関して、権利能力なき社団のように、一定の構成員により構成される組織であっても、消費者との関係で情報の質及び量並びに交渉力において優位に立っていると評価できないものについては、「消費者」に該当すると解するのが相当であり、控訴人は「消費者」に該当する。
③ 「平均的な損害」(9条1号)とは、同一事業者が締結する同種契約事案において類型的に考察した場合に算定される平均的な損害額であり、具体的には、当該解除の事由、時期に従い、当該事業者に生ずべき損害の内容、損害回避の可能性等に照らして判断すべきものと解するのが相当。
④ 本件の「平均的な損害」を宿泊料およびグラウンド使用料等にかかる79万7845円と認定し、これを超える取消料の額を定める部分は法9条1号により無効となるとした。

◆ H23.11.09東京地裁判決

判決年月日: 2011年11月 9日
2013年11月22日 公開

平成22年(ワ)第17681号売買代金返還等請求事件
金融法務事情1961号117頁、ウエストロー・ジャパン、銀行法務21 754号60頁、国セン発表情報(2013年11月21日公表)
裁判官  松並重雄、進藤光慶、國原徳太郎

【事案の概要】
 原告は、被告の従業員らの勧誘を受けて、投資信託受益権を購入する契約を締結し、被告に代金等5億1575万円を支払ったところ、原告が被告の従業員の勧誘は適合性に反するとして債務不履行、不法行為に基づく損害賠償請求のほか、本件投資信託には10年間の解約・換金ができないという制限があるにもかかわらずその旨を説明しなかったことは、法4条2項の不利益事実の不告知に当たるとして契約の取消し等を求めた。

【判断の内容】
 本件投資信託には、受益者が信託期間である10年間中途解約を請求することができないという解約制限が付されているものと認められ、これは法4条4項の重要事項に当たると認められる。しかし、被告の従業員は原告に対しこの事実を説明したと認められるため、消費者の不利益になる事実を故意に告げなかったものとは認められないとして、法4条2項による取消しを認めなかった。



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